ソウル事務所では、2009年度に韓国地方行政研究院(KRILA)*と「協力及び情報交流に関する協約(MOU)」を締結し、研究会及びセミナーの開催を毎年共同で行っています。
今年度は、「地域競争力の強化及び地域活性化」をテーマに開催しました。
*韓国地方行政研究院(KRILA)・・・韓国行政安全部の傘下で、韓国の地方自治に関して総合的な政策研究を行う機関 [
http://www.krila.re.kr/]
【概要】
1 日時:2024年7月30日(火)
2 場所:大韓商工会議所 議員会議室
3 主催:日本自治体国際化協会、韓国地方行政研究院
4 主題:地域競争力の強化及び地域活性化
【韓国側基調講演】
「新しい栄山江(ヨンサンガン) 時代の開幕、歴史で未来をデザインする羅州」
全羅南道羅州市長 尹 炳泰 氏
栄山江を代表とした羅州市の古来からの地域資源を基盤とし、産業発展や教育支援等を通した地域競争力の強化のためのこれまでの取組、また、グローバル・観光都市としての羅州市の新たなプロジェクトについて紹介をいただきました。
【日本側基調講演】
「鳥取県立美術館開館のチャンスを捉えた活気あふれる元気なくらよしの挑戦」
鳥取県倉吉市長 広田 一恭 氏
住みよさランキングで日本全国でも上位に位置する倉吉市の、2025年の鳥取県立美術館の開館を契機とした集客・市内滞在の仕掛けや、鳥取県や民間団体等と連携した住民主体の地域活性化の取組について紹介いただきました。
【日本側主題発表】
「倉吉の民藝とまちづくり」
鳥取短期大学地域コミュニケーション学科教授 渡邊 太 氏
日本の地域社会と密接に関係している「民藝」の代表的な人物や、朝鮮半島との関わりを切口とし、倉吉市の芸術文化活動が地域活性化を支える大きな存在であることをご講演いただきました。
【韓国側主題発表】
「地域競争力の強化のための地域開発事業の官民協力推進方法」
韓国地方行政研究院研究委員 朴 晉瓊 氏
韓国の首都圏への一極集中と地方の危機の現状を踏まえた非首都圏の地域活性化のための新制度の紹介、また、地域開発事業に向けた自治体の抱える課題と解決のための官民協力の推進について講演いただきました。
【総合討論】
座長として、庾敏鳳大韓民国市道知事協議会事務総長による進行の下、主題発表者に加えて、日本側からは、市川修宮城県ソウル事務所長、韓国側からは、金慧貞韓国行政安全部地域青年政策課事務官、河東賢全北大学校行政学科教授が参加しました。
基調講演及び主題発表を踏まえ、各参加者の立場で発表・ご意見をいただき、積極的な議論がなされました。